本記事では、スマートシティや人工知能について簡単に理解することを目標に執筆しました。+αとして日本で計画されているWoven City構想についても簡単に紹介します。
スマートシティと人工知能
スマートシティとは
スマートシティは都市全体のあらゆる分野を総合的に最適化することで、エネルギーや時間などあらゆるロスを削減し、人々の生活の質(QOL)向上や持続可能な発展都市を目指すものです。
人工知能とは
人工知能の定義は人それぞれなので、ダイレクトに定義を述べることはできませんが、機械に知的思考や動作を可能にするアイテムというイメージを持っていただけるとよいと思います。最も身近に人工知能を感じることができるものに、GoogleアシスタントやAlexaがあります。これらは音声によるインタラクションを中心に、ビッグデータからあらゆる情報を抽出し私たちに適切な情報を届けてくれます。
なぜ今スマートシティなのか
スマートシティ構想はとくに新しいものではありません。人工知能、情報処理、IoTなどの技術が未熟だったため、世の中のロスを最適化していこうというアイディアを実現することが不可能だったと解釈できます。近年では、コンピュータ技術・性能の向上と、ありとあらゆるものがインターネットに接続されるIoT化により収集された膨大なデータ(ビッグデータ)により、人工知能(AI)で深部に潜む見えないパターンを抽出可能になりました。
AIは真新しい技術ではありません。AIの実現方法は様々な種類がありますが、近年注目されている深層学習(ディープラーニング)という手法の基礎研究は1960年代に既に始まっています。AIブームは何度も冬の時期を迎えながらも、やっと、実用化が可能になり、ディープラーニングブームになっているのです。今やっと本領発揮できるようになったAIですが、それの活用先は自動運転や画像認識などにとどまらず、都市全体の最適化にも活用の幅が広がってきているのです。
スマートシティで改善されること
スマートシティにより改善される例を挙げていきたいと思います。4つほど挙げると、
- 信号の待ち時間の最小化
- 渋滞緩和
- 効率的な公共交通の運行
- 電気使用時間の分散
などです。これらすべては、生活で発生する非効率を効率的かつ合理的に実現することにつながり、人々の生活の質(QOL)を向上させることにつながります。
Woven City
Woven Cityとはトヨタ自動車が世界最大のエレクトロニクス見本市「CES 2020」で発表した実証都市で静岡県裾野市に建設が予定されています。スマートシティの実現に向けた第一歩が踏み出されたことになります。この実証都市では、CASE、人工知能、モビリティ、ロボット等の実験がされる予定で、トヨタ自動車はすべてを手掛けているので今後の技術進歩のスピードに注目です。